わかりやすく統合失調症を解説します | 統合失調症チェックナビ

統合失調症は急性期と慢性期に分けられます

統合失調症の経過を観測する医師

 

前兆期(前駆期)と急性期の症状

統合失調症の経過(病期)は、個人差がありますが、大きくは「急性期」と「慢性期」に分けられます。

 

急性期は、発病してから1カ月〜数カ月ぐらいの期間で、症状としては陽性症状が優勢な時期です。妄想や幻覚などが活発にあらわれるのも、この時期です。目立つ症状があらわれるため、多くはここで治療がはじまります。

 

なお、急性期の症状があらわれる前に、病気のサイン(前兆)のような症状が見られることが知られています。不眠、漠然とした不安感や違和感、心身の不調、ひきこもりなどですが、この時期を「前兆期」、あるいは「前駆期」といいます。

 

 

症状の」進」退がつづく慢性期

慢性期は、急性期が過ぎ、症状がよくなったり悪くなったり、一進一退をくり返す時期です。まず、急性期のあとには、感情の起伏が乏しくなり、無気力で何もする意欲がなくなるなどの陰性症状が中心の「休息期(消耗期)」が来ます。

 

いわば「病み上がり」の状態です。この時期は不安定な精神状態にあり、ちょっとした刺激が誘因となって、急性期に逆戻りしやすい時期でもあります。

 

なお、急性期に激しい陽性症状が見られないケースでは(最近はそのケースが少なくない)、急性期と休息期(消耗期)の境界がはっきりしないことが少なくありません。

 

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回復期に入っても認知機能障害は残ります

急性期や休息期が過ぎると、症状も徐々におさまり、「回復期(安定期)」に入ります。少しずつ安定感を取り戻していく時期です。一般的には、回復期は数カ月〜数年単位で経過します。

 

ただし、休息期や回復期に病気を誘発するようなストレスがかかると、再び急性期の症状へと戻り(再発)、また休息期、回復期という経過をたどります。再発がくり返されると、休息・回復に要する期間が長くなり、病気が慢性化するリスクが高まります。この時期は、薬物治療の継続が重要です。

 

また、統合失調症の場合に問題となるのが、妄想や幻覚などの陽性症状がおさまったあとも、陰性症状や認知機能障害があとあとまで残ることです。そのため、社会復帰を視野に入れた治療やリハビリが必要となります。

 

 

統合失調症の「予後」は決して悪くない

統合失調症の予後を長期的に調べた研究によると、発病後早い時期から適切な治療を受ければ、約6割の人は、60〜70代には全快か、全快に近い状態にまで回復することが明らかとなっています。
また、統合失調症を発病したあと20〜30年の長期にわたる経過を調べた米国の研究では、回復または社会的治癒に至る群は20〜30%、軽症群および中等症群がそれぞれ25〜30%、重症群が15〜25%という結果が出ました。ここでいう軽症群とは、症状があっても日常生活に支障はない程度をいいます。

 

したがって、回復または社会的治癒部と合わせると、統合失調症の人の約半数が、社会的生活を問題なく送れていると考えられます。

 


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