わかりやすく統合失調症を解説します | 統合失調症チェックナビ

統合失調症では自分がしているのか、させられているのかわからない状態です

自我障害の女性

 

自分と他人の境界があいまいになる

統合失調症になると、思考や感情行動などをまとめる脳の統合機能が一時的にそこなわれます。

 

その結果自分と他人との境界(自我境界)があいまいになり、ふつうの人ならあたりまえの、「自分が考えている」「自分か行っている」という「自我意識」がはっきりしなくなり、自分が主体的に行っていることと、受動的にさせられていることの区別がつかなくなります

 

このような状態になることを「自我障害」といいます。自分障害は、陽性症状の一つです。

 

 

自我の境界があいまいになると、次のような症状があらわれます。

 

  • 作為体験(作為思考・させられ体験) … 自分の行動や考えが、他人にあやつられていると感じることです。幻聴やテレパシー、電波かどによって「命令されて」行動する場合と、幻聴はなく、「体が勝手に動いてしまう」場合とがあります。
  • 思考伝播 … 自分の考えているごとが他人に筒抜けになっていると咸じることです。
  • 思考干渉 … 自分の考えが何者かによっていちいち干渉されていると感じることです。
  • 思考吹入 … 他人の考えが自分の中に勝手に吹き込まれると感じることです。
  • 思考奪取 … 自分の考えが他人によって奪われていると感じることです。
  • 侵入症状 … 外の世界(他人)が自我の中に侵入してくるように感じることです。
  • 離人体験 … 自分や外の世界の存在感や現実感がなくなることです。

 

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本人は、「自分か自分でないような感じ」「映画のワンシーンの中にいるような感覚」「自分が見知らぬ人間であるように感じる」「自分がロボットのようだ」「外国にいるよ為だ」などと感じます。

 

 

「作為体験」は重要な症状
第二次世界大戦のころに活躍したドイツの精神医学者クルトーシュナイダーは、統合失調症は自我の境界がもろくなっていることが原因だと考え、それを反映する8つの中核的症状を「一級症状」と名づけました。

 

その8つの症状とは、「思考化声」「対話性幻聴」「思考伝播」「思考奪取」「作為体験」などですが、シュナイダーは、中でも「作為体験(させられ体験)」をもっとも重要視し、この症状があればまちがいなく統合失調症と診断してよいと考えました。

 

なお、自分の考えが他人によって奪われると感じる「思考奪取」や、他人の考えが自分の中に勝手に吹き込まれると感じる「思考吹入」も「作為体験(させられ体験)」の一種といえます。

 


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