わかりやすく統合失調症を解説します | 統合失調症チェックナビ

統合失調症の治療記事一覧

まずは何科を受診すればよいでしょうか統合失調症の診断や治療を行うのは、主に「精神科」や「神経科」です。精神科と似たような名前の「神経内科」は、脳の器質的な病気(パーキンソン病や脳梗塞など)を扱う科ですので、まちがわないようにしましょう。また、「心療内科」は、精神的要因がおよぼす体の病気を「内科的に」治療するところで、どちらかといえば心身症など身体面の症状が強いものが中心ですので、統合失調症の診察に...

治療をすれば楽になるとやさしく説明しましょう統合失調症は、発症後2〜3年の病気の状態が、その後の予後に大きな影響をあたえるといわれています。そのため、できるだけ早く病気に気づき、専門家による適切な治療を受けることが大切です。ただ、発症直後の患者さんの多くは、自分が病気であるという自覚(病識)がありません。また、妄想や幻聴などが激しいときには、患者さんは強い不安と恐怖におびえています。こうした時期に...

診察は問診が中心に行われます統合失調症の診察は、患者さん本人と家族との問診を中心に進められます。本人が家族の同席をいやがる場合には、別々に話を聞くこともありますが、治療方針に関しては、必ず本人と家族が同席して話を聞くことが大切です。重要な治療方針について、お互いの理解が異なっていたり、家族だけに何か説明したのではないかと患者さんが疑心暗鬼になったりするおそれがあるからです。問診では、主に次のような...

軽症の患者さんが増えてよい薬も開発されています統合失調症の治療は、現在、通院治療が主流となっています。その理由としては、下記の点があげられます。重度の患者さんが減り、最近は軽症の患者さんがふえている。薬の開発が進み、医療の質が向上している。入院しても、早期に退院できる患者さんがふえている。統合失調症のように、長期にわたる治療が必要な病気では、患者さんが日常生活を送りながら外来で治療を受けられるとい...

治療には薬物療法とリハビリテーションを組み合わせることが重要です統合失調症の治療は、外来・入院いずれの場合でも、薬を使った治療が基本となります。ただし、残念ながら、薬物療法だけでは、病気によって障害された認知機能や社会生活機能まで回復させることはできません。 症状をやわらげる薬物療法に加え、生活のしづらさを改善し、社会への適応能力を高めるためのリハビリテーション(心理社会的療法)やSST(生活技能...

患者さんに安心をあたえることが重要です急性期は、陽性症状のために、頭の中が騒がしく、落ち着かない状態です。その状態を落ち着かせるために、まずは患者さんが安心して過ごせる、静かで安全な環境をつくることが大切です。静かな環境とは、患者さんにとって「刺激」が少ない環境です。急性期は、幻覚や妄想に支配されて混乱していることも多いので、わずかな刺激でも過剰な反応をしがちです。他人との接触が刺激になることもあ...

病状からの回復に努める慢性期は、幻覚や妄想などの激しい陽性症状はおさまっているものの陰性症状や認知機能障害のために「生活のしづらさ」が残ることが多くこの時期の治療法がその後の社会生活に大きく影響するといっても過言ではありません。したがって、この時期の治療は、薬物療法に加えて、心理社会的療法などのリハビリテーションを並行して行いながら、病状からの回復に努めることを主眼とします。服薬を勝手にやめると再...

薬物治療の中心は向精神病薬です統合失調症の治療薬の中心となるのは「抗精神病薬」です。ほかに、「抗うつ薬」「抗不安薬」「気分安定薬」「抗パーキンソン病薬」「睡眠導入剤」など、補助的に使われる薬があります。抗精神病薬は、幻覚や妄想を抑えたり、興奮を抑える作用があり、メジャートランキライザー、強力精神安定剤とも呼ばれます。精神障害の治療薬を一般に「向精神薬」といいますが、抗精神病薬は、向精神薬の中でもも...

急性期における薬物治療急性期の薬物療法は、抗精神病薬などを使って、幻覚や妄想などの激しい陽性症状をできるだけ早く軽減させることを目標とします。この時期の薬物療法は、副作用に注意しながら、必要かつ十分と思われる量を投与することが基本です。また、薬の種類と量は、効果が出るまで比較的ひんぱんに変更されます。回復期(安定期)の薬物治療回復期および安定期(慢性期)の薬物療法は、症状が再燃や再発しないように、...

抗精神病薬は効果より副作用が早くあらわれます抗精神病薬には強い効果があるため、それだけにさまざまな副作用が出てくる可能性があります。薬そのものの副作用以外に、ほかの薬との飲み合わせで副作用が出ることもあります。また、多剤併用などで薬の量が多くなったり、長く飲みつづけているような場合も、副作用が出やすくなります。しかし、副作用の多くは、飲みはじめのころがいちばん強く、時間がたつにつれて徐々に弱まって...

副作用を抑える抗パーキンソン病薬統合失調症の治療では、抗精神病薬のほかに、必要に応じて抗精神病薬と併用して「補助的に」使われる薬があります。抗パーキンソン病薬は、その名の通り、パーキンソン病の治療に使われる薬ですが、抗精神病薬の副作用で錐体外路症状(パーキンソン症状急性ジストニア、アカシジアなど)が出た場合などに使われます。薬としては、抗コリン薬や抗ヒスタミン薬が使われます。抗パーキンソン病薬は、...

安全で、十分な効果が期待できる治療法電気けいれん療法は、うつ病の治療で、難治性のうつ病など、薬物療法を行ってもなかなかよい効果が得られない場合などに行われる治療法ですが、統合失調症でも、症状が活発なのに副作用のために薬が投与できない場合や、興奮や昏迷などの緊張症状が強い場合、あるいは自殺の危険性が高い場合などに有効な治療法です。電気けいれん療法は、頭部に電極をつけて電流を流し、その刺激によって脳の...

リハビリは薬物治療と並ぶ治療の大きな柱です統合失調症は、脳の中の神経伝達物質のバランスがくずれることで起こる病気です。薬は、このアンバランスな状態を改善するように働きますので、神経伝達物質のアンバランスがもたらす妄想や幻覚などの陽性症状は、薬によって比較的短期間で改善します。しかし、薬で症状が抑えられても、いったん傷ついた脳は、なかなかもとには戻りません。脳はまだ消耗した状態にあるため、喜怒哀楽が...

あくまでも患者さんを支えることが目的です精神療法とは、治療者(精神科医など)が、さまざまな方法で患者さんに働きかけを行う治療法のことをいいます。精神療法には多くの治療法がありますが、統合失調症の場合は、「支持的精神療法(支持療法)」と呼ばれる方法で行います。支持的精神療法の「支持」には、患者さんを精神的にバックアップするといら意味合いがあります。支持的精神療法は、患者さんが日々の生活の中で感じてい...

ゆがんだ認知と不適切な行動の両方を改善します統合失調症に効果のある精神療法として近年注目されているのが、「認知行動療法」です。認知行動療法は、もともと主にうつ病や不安障害の患者さんに対する治療法として行われていましたが、統合失調症の患者さんにも有効であることが実証され、統合失調症の治療ガイドラインでも推奨されています。認知行動療法は、「認知療法」と「行動療法」の二つが統合された治療法で、米国で開発...

できるだけ早く認知機能のリハビリをはじめましょう認知機能とは、人間がものを認識(知覚)するための知的な機能や能力のことで、記憶力、判断力、集中力、実行力、計画能力、統合能力、問題解決能力などが含まれます。統合失調症になると、これらの機能が低下し、日常生活や社会生活を送る上で大きな障害となります。統合失調症の患者さんが感じる「生きづらさ」は、この認知機能障害と深くかかわっており、近年では、認知機能障...

QOLを高めるためのリハビリですSST (ソーシャル・スキルズ・トレーニング。生活技能訓練、あるいは社会生活技能訓練)は、認知行動療法に基づいたリハビリテーション技法です。統合失調症など、精神に障害をかかえた人が社会で生活していくために、対人関係を良好に維持する技能を身につけ、自信を回復し(QOL(生活の質)を高める)、ストレス対処や問題解決ができるスキルを習得する(再発を防ぐ)ことをねらいとして...

作業療法の具体的な内容作業療法は、リハビリテーションとしては長い実績があり、心身に障害をかかえる人のために、病気や障害ごとにそれぞれ独自のプログラムを持っています。入院中の患者さんや、また退院後も、デイケアなどで中心となるプログラムの一つです。作業療法とは、文字通り、さまざまな作業活動を行う療法ですが、具体的な作業としては次のようなものがあります。レクリエーション … 室内ゲーム、散歩、絵画、陶芸...

社会への足慣らしの場がデイケアですリハビリを行うには、患者さんの状態や目的に合わせて、さまざまな社会的なリハビリの場があります。中でも「デイケア」は、社会復帰の最初のステップとしては最適な「足慣らし」の場といえます。デイケアは、入院期間の短縮や社会復帰を促進するために提供されるサービス(医療形態)の一つで、病院、診療所(精神科クリニック)、精神保健福祉センター、保健所などで行われています。デイケア...

入院が必要な場合はこんな時です 現在、統合失調症の治療は、通院による治療が主流となっています。 それでも、患者さんの状態によっては、入院治療を考えなければならないことがあります。入院が必要になるのは、次のような場合です。幻覚や妄想などの陽性症状が激しく、他人を傷つけるおそれがあるとき。自傷行為や自殺を企てるおそれがあるといき。主治医が診察できないとき(受診拒否など)。外来治療をつづけても症状が改善...

本人の同意がある入院と強制的な入院の2つがあります精神科の入院制度は、ほかの診察科の場合と異なる点があります。それは「入院の形態」です。精神科の入院には、いくつかの形態がありますが、大きく分けると2つです。1つは、本人の了解のもとで行われる入院と、もう1つは、同意が得られないまま「強制的」に行われる入院とに分けられます。本人の同意がある入院任意入院「精神保健福祉法」によって、精神科病棟への入院には...

同意が得られない場合は医療保護入院もあります入院が必要と判断された場合、患者さんにどのように告げるかは大きな問題です。基本的には、主治医が精神保健福祉法が規定する「入院告知」の手順を踏んで説明しますが、入院形態により説明の仕方は少し異なります。入院することについて患者さんの同意が得られている場合は、医師から「入院する理由」、あるいは「入院するメリット」を説明します。たとえば、「あなたはいま幻覚や妄...

閉鎖病棟と隔離室(保護室)精神科の病棟は、自傷・他害のおそれのある患者さんや、判断能力が十分でない患者さんを保護するという観点から、構造がふつうの入院病棟とは異なります。閉鎖病棟原則として、「措置入院」や「医療保護入院」など、強制的な入院形態で入院してくる患者さんが入ります。基本的な病棟の構造は、数人単位の病室に洗面所、トイレ、食堂、ティールームなどの設備をそなえ、職員がカギを管理し、患者さんの出...

統合失調症の患者さんの退院の条件「任意入院」の場合は、原則として一般の自由入院と同じで、本人が退院したいと思えばいつでも退院できます。ただし、例外があり、精神保健指定医が入院継続が必要と判断すれば、72時間(3日)を限度に退院を制限することができます。そのほかの患者さんの場合は、次のような条件がととのったときに退院が決まります。入院の契機となった問題(たとえば自傷や他害のおそれなど)がほぼ解消され...

よい信頼関係が築けないなら転院も選択肢の一つです統合失調症の治療は、非常に長期にわたります。急性期の症状が落ち着くまでに1〜3カ月ぐらいかかるのは、むしろ一般的です。しかし、家族は、早く治ってほしいという気持ちが強すぎるあまり、なかなか改善しない症状は治療方法に問題があるのだと思い、病院に不満や不信感をいだく場合があります。統合失調症は長い経過をたどる慢性疾患なので、治療をつづけていく上で、医師と...

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