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統合失調症で入院する患者さんの70%は任意入院です

任意入院する統合失調症の男性

 

本人の同意がある入院と強制的な入院の2つがあります

精神科の入院制度は、ほかの診察科の場合と異なる点があります。それは「入院の形態」です。

 

精神科の入院には、いくつかの形態がありますが、大きく分けると2つです。

 

1つは、本人の了解のもとで行われる入院と、もう1つは、同意が得られないまま「強制的」に行われる入院とに分けられます。

 

 

本人の同意がある入院

任意入院

「精神保健福祉法」によって、精神科病棟への入院にはできるだけ患者さん本人の同意が必要とされるようになっています。現在では、入院している患者さんの70%以上が、本人の意思で入退院する「任意入院」によるものです。

 

任意の入院ですから、原則的には本人の希望があればいつでも退院できます。

 

ただし、精神保健指定医が継続的な入院が必要と判断した場合には、72時間に限り退院が制限されることがあります。

 

その間に、今後の治療について検討し、家族とも話し合います。その結果、医師が、さらに継続した入院治療が必要と判断したときには、本人の同意がなくても、次の「医療保護入院」に切りかえる場合もあります。

 

なお、精神保健指定医とは、精神科医で、一定の臨床経験と研修を積んだ有資格者をいいます。

 

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本人の同意がない強制入院

医療保護入院

本人の同意が得られなくても、精神保健指定医が入院が必要と判断し、「家族等(配偶者、親権者、扶養義務者、後見人または保佐人)」が1人でも同意すれば、強制的に入院させることができます。入院しなければ治療が行えず、また保護の面で深刻な事態が想定される場合などが対象です。

 

措置入院

自殺のおそれや自傷・他害(自分を傷つけたり他人に危害を加えること)の危険性が高いときに、本人や家族などの同憲がなくても、都道府県知事の診察命令によって、2名の精神保健指定医が必要と判断した場合には、強制的に入院させることができます。

 

措置入院では、自傷や他害のおそれがなくなったと医師が判断しない限り退院が許可されません。

 

応急入院

患者さんに意識障害や昏迷などがあり、緊急の入院が必要であると精神保健指定医が認めた場合は、72時間を限度として強制入院させることができます。家族の所在がわからないなどの事情で、入院の同意が得られないような場合に行われます。

 

応急入院は、都道府県知事などが指定した病院に限り行うことができます。

 

 

入院中の患者さんの権利

いずれの入院形態であっても、病院から、入院の形態や入院の必要性について文書による説明がなされることになっています。また、行動の制限や隔離は、治療のために必要な場合にしか行ってはならないことになっています。入院中、患者さんは、電話や手紙、面会などは原則として自由に行えますし、主治医の許可があれば買い物に外出することもできます。

 

 

最近の入院治療

統合失調症の治療は、抗精神病薬による治療が基本のため、外来通院によって家庭や地域で療養する方法が一般的となっています。

 

しかし、治療を集中的に行う必要がある場合や、患者さんに病気の自覚(病識)がなかったり、自傷・他害など、日常生活に支障をきたすおそれがある場合には入院を考えなければならないこともあります。

 

入院は、症状が活発で、しかも在宅での療養がむずかしい場合に、外来でも療養が継続できる状態となるまでの間、できるだけ安全に確実に治療と保護を行うための一つの方法です。

 

統合失調症の治療で入院した場合の平均的な入院期間は約1〜3カ月とされ、最近はできるだけ早期に退院し、在宅で療養していくことが一般的です。


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