わかりやすく統合失調症を解説します | 統合失調症チェックナビ

統合失調症では患者さんが退院した後も元気が戻らなくても家族は温かく見守りましょう

統合失調症の患者さんが退院してリラックスしている

 

退院直後の患者さんの状態

発病当初に見られた幻覚や妄想などの陽性症状は、薬物療法によって退院時にはかなり改善しているか、残っていたとしても、日常生活にさほど大きな影響をあたえないほど軽くなっています。

 

一方、陰性症状は、陽性症状がおさまったあとも長くつくのがふつうです。陰性症状とは、次のような状態です。

 

  • 感惰の起伏がなくなり、喜怒哀楽の表現がうまくできなくなる。表情の変化も乏しくなり、口数も少なくなる。
  • 意欲や気力が低下し、まわりのことに興味や関心を示さなくなる。入浴や洗面、身だしなみなどにも、むとんちゃくになる。
  • 人からいわれたことは何とかできるが、自分で自発的に行動することがむずかしくなる。
  • 根気や集中力がなくなり、同時に2つ以上のことができなくなる。

 

退院してきた患者さんが、ひきこもりのような状態になって、1日中家の中で特に何もしないで過ごしているのを見て、「入院治療を受けて、元気になって帰ってくるかと思っていたので、ショックを受けた」という家族も少なくありません。

 

また、しょっちゅう胃が痛むとか頭が痛いとか身体症状を訴える患者さんもいます。

 

しかし、こうした状態は、治療の過程で多かれ少なかれあらわれる一時的なものです。再発しないように注意して、静養をつづけていけば、数カ月から2年ぐらいで、しだいに発病前の状態に戻っていきます。

 

家族は、何もしないで過ごしている患者さんを、「怠けている」とか「気力が足りない」などと批判的に見ないことが大切です。回復を急ぐ家族の性急な気持ちは患者さんにも伝わり、不安やあせりをかき立て、再発をまねく一因となります。

 

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退院後の生活のポイント

統合失調症は。、再発しやすい病気であることは確かです。特に、発病初期の5〜10年間は再発のリスクが高い傾向があります。再発を完全に防ぐことは困難ですが、再発の回数を減らしたり、症状を軽くする工夫はできます。

 

再発を防ぐポイントを次にあげてみます。

 

薬をきちんと飲む

再発するケースを見ると、ほとんどすべての患者さんが、薬を飲むのを怠っています。抗精神病薬には、病気で傷ついた脳の神経細胞を修復する働きがあります。自己判断で勝手に服薬を中止してしまえば、当然再発する可能性が高くなります。

 

刺激の少ない環境を保つ

ストレスは再発の大きなリスクとなります。患者さんが、できるだけおだやかな気持ちで過ごせる環境をつくってあげることが大切です。

 

規則正しい生活を送る

統合失調症の患者さんは「変化」に弱い傾向があります。毎月のスケジュールを決めて、できる限りそれに合わせた暮らし方をしましょう。

 

家族どうしがお互いに気持ちを剌激しないようにする

再発に関する調査では、家族の対応が感情的で表現が激しいと、患者さんの再発率が高まることがわかっています。

 

回復をあせらない、無理をしない

統合失調症は慢性疾患です。症状は、一進一退をくり返しながら少しずつ回復していきます。回復をあせれば、それがストレスとなり、かえって回復にマイナスとなります。


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